チェーンカップリングケースの構造と潤滑

製品情報

　チェンカップリングのケースは、アルミダイカスト製で２分割でき、４本のボルトで締めつける構造になっています。
合せ目は平らで耐油性パッキングが入っており、両端の溝にはOリングを入れ油漏れを防止すると共にカップリングの特長であるフレキシビリティを損なわない構造になっています。

　チェンカップリングにケースを取付けることで、潤滑剤の飛散を防止し、外部からの水分や塵埃を遮断することによりカップリングの寿命を長く保ちます。
また、腐食性雰囲気に対しても本体を保護し、ケースの外周も突起部のない円筒状で、危険を防止し外観もスマートです。

　チェンカップリングを取り付ける際は、安全を確保するため、できるだけケースを使用してください。
特に下記のような状態で使用する際には、必ずケースをご使用ください。

使用条件により、表１使用係数表から使用係数を求めます。
伝動kW数に表１使用係数表を乗じて補正kW数を求め、回転数から伝動能力表を適用してカップリング番号を選定します。
選定したカップリングの最大軸穴径が必要とする軸径より小さい場合は、一段大きいカップリングを選定してください。
低速回転で標準キーを使用すると、キーの面圧が過大になることがあります。このような場合は、キーの面圧を計算し、特殊キーにするか溝数を増して面圧を低くしてください。
モーター直結の場合は、表２モーター直結の場合の選定表を利用すれば便利です。

伝動能力表は１日の稼動時間が８時間で原動側、負荷側ともにあまり急激な変動がない状態を基準にして設定したものです。
これ以外の場合は表１使用係数表を用いて補正してください。

※チェンカップリングの伝動能力表は、平和実業総合カタログの147ページをご参照ください。

注）50rpm以下の場合は運転時間によらずすべて8時間以内の係数を使用します。

注）15kW以上の場合は伝動能力表を使用して選定してください

　チェンカップリングの潤滑は使用回転数により３形式に区分されます（伝動能力表参照）。潤滑には良質のグリースを使用しますが、特に高速回転の潤滑形式Ⅲではグリースが劣化しやすいので、潤滑性能の高いものを使用してください。

なお、表３に基づいてグリースの定期取換えを実施しますと、カップリングの寿命は一層長く保ちます。

グリースの充填量の基準表
カップリング番号	充填量	カップリング番号	充填量
HC 3012	0.05	HC 6018	0.42
HC 4012	0.08	HC 6020	0.50
HC 4014	0.10	HC 6022	0.60
HC 4016	0.13	HC 8018	0.80
HC 5014	0.19	HC 8020	1.00
HC 5016	0.25	HC 8022	1.20
HC 5018	0.30

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